機械加工2022年3月8日
機械部品の中量ロット部品製作・部品生産
中量ロット 少量ロット 部品製作 部品調達
当社の機械加工工場では機械部品の修理を主力業務としており、
工作機械などの設備も汎用機がメインとなっていました。
機械をコンピュータ制御するCNC装置の無い汎用機は、破損した部品の修理などの
一点物の作業の際には融通が利きやすいために便利ですが、同じ部品を大量に製作
するような作業には不向きです。
そのため、一昨年より業務拡大のためCNC旋盤を導入し、中、少量のロット生産に対応可能となりました。
こちらが滝澤鐵工所のCNC普通旋盤、TAC-650という機種になります。
らくらくソフトという対話式のプログラムが組み込まれているため、プログラミング作業なしでも
操作が可能となっています。
先に完成品の写真を掲載しますが、今回お客様から依頼があったのはこちらの部品となります。
これだけ見てもいったい何に使う部品なのかわからない、というのは機械加工業のあるあるネタ
ではありますが、高速道路などで使用される除雪トラックに使われているベアリングケースです。
具体的にどこにどう使われているのかまではイメージできませんが。
フランジの左右の耳のようになっているところにはボルト穴を開けます。
支給されてきた加工前の材料がこちらになります。
円柱形の素材であれば三つ爪のチャックで固定することができるために加工が
容易なのですが、フランジの形に合わせて特殊な形状の材料であるため、
多少の手間はかかりますが四つ爪のチャックを取り付けての作業となります。
チャックに固定してから、まずはドリルでの穴あけ作業。
残念ながらここまでは手作業ですが、ここからはCNC装置の出番です。
削っている最中のバイトの送り速度は汎用旋盤と変わりはありませんが、
削り終わった後でバイトを戻すときのスピードなどは圧倒的に早く、慣れ
ないうちは見ていて少し不安を覚えるほどです。
まずは片面終了。
テーパーやRなどの加工は汎用機で行おうとすると非常に手間がかかりますが、
CNC制御であれば通常の直線を削るのとそれほど大差ありません。
続いて反転させて内径を仕上げました。
汎用機では極端に時間がかかる内径の複雑な仕上げ加工も、自動で加工を進める
ことができるため、以前よりも大幅に短い時間での安定した加工が可能となりました。
何台ものマシニングセンターを一人で管理する、専門の部品工場のような大量ロット生産
にはかないませんが、そうした工場では逆に対応が難しいような中量、少量のロット生産
も行っておりますので、何かお困りの際はお気軽にご相談ください。